外壁塗装の凍害とは?外壁が爆裂・破裂したときの対処方法

更新日 :
外壁の凍害は、寒冷地に住む方にとっては避けて通れない重要な問題です。
冬の厳しい寒さによって外壁が爆裂したり、剥離したりする現象は、見た目の美観に影響を及ぼすだけでなく、建物の耐久性や安全性にも大きな影響を与えます。
凍害は初期段階では気づきにくい場合もありますが、放置すると建物全体に深刻なダメージを与える可能性があります。
この記事では、外壁の凍害について、その仕組みや発生リスク、予防策などを詳しく解説します。
また、凍害が発生した際の具体的な補修・再塗装の方法や、地域ごとの注意点もご紹介します。
住宅の安全と美観を長く保つために、ぜひ最後までご覧ください。
外壁の凍害とは?破裂や剥離が起きる仕組み
外壁の凍害とは、寒冷地で特に冬季に発生しやすい現象で、外壁材が凍結と融解を繰り返すことによって、破裂や剥離が起こる状態を指します。
具体的には、外壁材の内部に含まれる水分が低温で凍結すると体積が増加し、その際に外壁材に大きな圧力がかかります。
さらに気温が上昇し水分が再び融解すると、圧力が急激に解放され、ひび割れや表面の剥離が発生します。
この凍結と融解の繰り返しによって、外壁は内部から劣化し、最終的に表面の剥離や浮きなどの損傷を引き起こすことがあります。
特に、目に見える損傷が小さい場合でも内部では損傷が進行しているケースがあり、早期の確認と対策が非常に重要です。
凍害は特にコンクリートやモルタルなどの多孔質素材で起こりやすく、これらの素材は微細な孔が多いため水分を吸収しやすく、凍結と融解の影響を強く受けやすい特徴があります。
また、多くの住宅で採用されている窯業系サイディングも、セメントと繊維質を主原料とした吸水性のある外壁材のため、凍結・融解の影響を受けやすい点に注意が必要です。
なお、窯業系サイディングは製造年代の古いもの吸水率が高く、凍害リスクが高くなる傾向があります。
近年は吸水率が改善されていますが、築20年以上の住宅では十分な点検が重要です。
外壁に適切な防水処理や塗装が施されていない場合、凍害のリスクはさらに高まり、ひび割れや剥離が早期に発生する可能性があります。
また、凍害は一度発生すると進行が早く、放置すると外壁全体に広がることもあるため、定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。

凍害で起こる外壁トラブルと放置リスク
凍害によって引き起こされる外壁トラブルは、ひび割れ、剥離、爆裂、変色など多岐にわたります。
初期段階では小さなひび割れや色あせに見える場合もありますが、進行すると外壁の美観だけでなく、建物の内部構造への影響も懸念されます。
特に、ひび割れや剥離部分から水分が浸入すると、モルタル外壁や鉄筋コンクリート造の場合は内部の鉄筋が腐食し、構造強度が低下する恐れがあります。
また、窯業系サイディングでは、透湿防水シートや胴縁などの内部部材が湿気を帯びて劣化しやすくなるため、雨漏りリスクが高まります。
凍害を放置すると凍結と融解の繰り返しにより劣化が加速し、部分補修で済んだものが大規模な張り替え工事になるケースもあります。
さらに、外壁が吸水しやすくなると内部断熱材の性能低下や室内環境への影響、冷暖房効率の悪化につながる可能性もあります。
こうしたリスクを避けるためにも、早期の確認と適切な対策が重要です。
凍害を防ぐ外壁塗装の効果と選び方
凍害を防ぐためには、外壁塗装が非常に重要な役割を果たします。
外壁に防水性を持たせることで、外部からの水分浸入を防ぎ、凍結と融解の繰り返しによる損傷リスクを大幅に減らすことができます。
また、塗装の際には下地処理が重要です。
下地にひび割れや汚れが残ったまま塗装しても、塗料の性能は十分に発揮されません。
塗装前に外壁の高圧洗浄やひび割れ補修を丁寧に行い、塗料の付着性や耐久性を最大限に引き出す施工を実施することが大切です。
こうした工程を丁寧に行うことで、外壁の凍害リスクを抑え、長期的に建物を守ることが可能です。
凍害が発生した外壁の補修・再塗装方法
もし外壁に凍害が発生した場合、まず損傷箇所を詳細に確認し、適切な補修を行うことが重要です。
ひび割れや剥離部分には専用の補修材を使用して埋め、深さや幅に応じて最適な方法で補修します。
ただし、爆裂や広範囲の剥離など損傷が進行している場合は、塗装では十分な補修ができず、外壁材そのものの部分または全面張り替えが必要になるケースもあります。
外壁の状態を見極め、適切な工法を選ぶことが長期的な耐久性確保につながります。
再塗装を行う際は、塗料メーカーが定める施工条件(気温・湿度・下地の含水率など)を守ることが不可欠です。
一般的に、気温5℃以上・湿度85%以下などの条件を満たすことで、塗膜の密着性が確保され、補修効果を長持ちさせることができます。
凍害が起きやすい環境と地域別の注意点
凍害は特に寒冷地で発生しやすく、日本では北海道や東北地方、そして気温差が大きい山間部で注意が必要です。
これらの地域では、冬季に気温が凍結と融解を繰り返し、外壁内部の水分が膨張・収縮することで、ひび割れや剥離などの損傷が進行します。
また、北関東など比較的温暖な地域でも、放射冷却が強まる内陸部や標高の高いエリアでは凍害が発生することがあります。
凍害は雪の降る地域のイメージが強いですが、実際は0℃前後で頻繁に気温が上下する環境で起こりやすい点が特徴です。
こうした地域では、外壁材の選定段階から凍害対策を考慮することが重要です。
具体的には、吸水性の低い素材や防水加工を施した素材を選ぶこと、さらに地域の気象条件に適した塗料を使用することが効果的です。
専門家による点検と、地域の気候条件に適した素材・施工方法を選ぶことで、寒冷地に限らず幅広い地域で凍害を防止し、外壁の耐久性を長く維持することが可能です。

まとめ
外壁の凍害は、特に寒冷地では避けて通れない問題ですが、適切な対策を講じることで、そのリスクを大幅に減らすことができます。
防水性や耐候性に優れた塗料を用いた外壁塗装、定期的な点検・補修を実施することが、凍害対策として非常に有効です。
また、外壁の状態を日頃から確認し、早期に必要な対応を行うことで、建物の寿命を延ばし、安心・安全な住環境を保つことができます。
地域の特性に合わせた適切なメンテナンスを心掛けることが、長く美しい外壁を維持するためのポイントです。
FAQ
Q1. 外壁の「凍害」とはどのような現象ですか?
A1. 凍害とは、外壁材に染み込んだ水分が凍結と融解を繰り返すことで膨張し、表面が剥がれたりひび割れたりする現象です。
特に常時氷点下の地域よりも、寒暖差がある地域で起きやすく、塗膜の劣化や防水性能の低下が原因となります。
Q2. 外壁が爆裂・破裂した場合、すぐに修理が必要ですか?
A2. はい、早急な対応が必要です。
放置すると内部に水が侵入し、構造材の腐食やカビ発生を招く恐れがあります。
まずは専門業者に現地調査を依頼し、原因に応じた補修と再塗装を行うことが大切です。
Q3. 凍害を防ぐための外壁塗装対策はありますか?
A3. 凍害を防ぐには、防水性・耐候性の高い塗料を選ぶことが重要です。
特に「弾性塗料」や「フッ素塗料」などが効果的です。
また、目地のシーリング補修を同時に行うことで、外壁内部への水の侵入を防げます。
Q4. 凍害が起きやすい外壁材にはどんな特徴がありますか?
A4. モルタルや窯業系サイディングなど、水分を吸収しやすい素材は凍害を受けやすい傾向があります。
定期的なメンテナンスと塗装による防水性の確保が、長期的に外壁を守るポイントです。
Q5. 凍害による外壁補修の費用相場はいくらくらい?
A5. 凍害修繕は損傷範囲によって異なりますが、部分補修なら数万円〜、全面補修+再塗装の場合は60〜120万円ほどが目安です。
放置期間が長いほど費用が増すため、早めの診断と対策が経済的です。
外壁・屋根に関するお悩みがあれば霞美装へ
現場調査は完全無料でおこなっております!
気になる部分のご相談からすぐに解決したいお困りごとまでお気軽にお問い合わせくださいませ。
問い合わせページはこちら
お電話・LINEでも対応可能でございます!
お電話:0120-025-253
公式LINE:https://page.line.me/?accountId=343tgest












